研究 / Research

ImPACT

量子人工脳を量子ネットワークでつなぐ高度知識社会基盤の実現

プログラム・マネージャー:NII名誉教授 山本喜久

NII研究者が参加するプロジェクト:「量子人工脳」

プロジェクトリーダー:情報学プリンシプル研究系教授 河原林健一

ryoshiJinkonou_1.jpg 現代コンピュータが不得意とするNP困難・NP完全クラスの組合せ最適化問題などを解く専用マシンの開発が、非ノイマン型コンピュータという名称の下に、世界の有力企業で活発に行なわれています。その研究開発の中心となっているのは、脳型コンピュータと量子コンピュータです。本プログラムでは、この組み合わせ最適化問題に特化した量子コンピュータの開発を目指し、量子ネットワークでつながれた量子人工脳(量子ニューラルネットワーク)の研究を進めています。

 NIIグループは、量子ニューラルネットワークの実機を開発しているNTT、スタンフォード大学と協力し、この実機をシミュレートする量子モデルの開発と実問題を実機にマッピングするアルゴリズムの開発を行っています。2016年度には、NTTグループ、スタンフォードグループと協力して、NP困難イジング問題を解く量子ニューラルネットワークを初めて実証し、その研究成果を記述した2本の論文は米科学誌「サイエンス」に掲載されました。2017年4月現在の量子コンピュータの開発状況によると、本方式がシステムの大規模化に適したものであることがわかります。今後は、開発したマシンをインターネットを介して世界中の研究者に使ってもらうために、クラウドサービスを実施したいと考えています。

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イノベーティブな可視化技術による新成長産業の創出

NII研究者が参加するプロジェクト:「価値実証」

参加するNII研究者:コンテンツ科学研究系教授 佐藤いまり

 高齢化社会の到来に伴い、健康長寿で豊かな生活を実現し、病気や介護への不安を解消させる技術サポートが求められています。NIIは、病気の早期診断や超精密検査の実現を目指すImPACTに参加し、生体や物体内部を非侵襲・非破壊でリアルタイム三次元可視化する光超音波イメージングの高度化を行っています。光超音波システムは、レーザー照射により発生する超音波を検出し可視化する最先端計測技術です。この技術は、非侵襲・非破壊である上に、透過して深部まで照射できる光と超音波の両方の特性を活かし、肉眼では見えない様々な対象の可視化を可能にします。

 本研究では、コンピュータビジョン技術により、鮮明な画像を得るイメージング技術の高度化や、様々な情報を用いた画像解析による診断支援を行っています。例えば、撮影中の患者の体動による画質劣化に対して、画像の位置合わせにより患者の動きを補正し、画質改善した診断しやすい画像を提供できるようになります。また、疾病に関係が深い血管状態を把握するため、血管構造の自動抽出技術の開発を進めています。

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タフ・ロボティクス・チャレンジ

NII研究者が参加するプロジェクト:「柔軟ロボット音響センシングにおけるブラインド音源分離処理の高精度化」

参加するNII研究者:情報学プリンシプル研究系教授 小野順貴

 タフ・ロボティクス・チャレンジでは、現在の「ひよわな優等生」であるロボットを鍛え上げることにより、災害などの極限環境下において効果を発揮できるタフでへこたれない「タフロボット」の実現を目指しています。

 本研究は、猿渡洋教授(東大)、牧野昭二教授(筑波大)と共に極限音響プロジェクトの1チームとして進めています。具体的には、災害時に瓦礫等に埋もれて助けを求める被災者を、柔軟索状ロボットが発見することを想定し、ロボットに搭載された多チャンネルマイクロホンを用い、ロボット自身の動作により生じる雑音および周囲の雑音を抑圧し、微弱な音声を検出する極限音響センシング技術の確立を目的としています。

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